「若者は数が少ないから無力」と諦めていませんか? 実はその少なさこそが、最強の武器になります。
デザイナー視点で「1票の価値」を全く新しく再定義します。
1. 導入:その1票は「激レア」です
前回の記事でも触れましたが、2025年の参院選では、10代の投票率が伸びているというデータが出ています。
しかし、Z世代(10代中盤〜30歳前後)の皆さんの中には、こんな「諦め」を感じている人も多いのではないでしょうか。
- 投票率は上がっても、どうせZ世代の人口が少ない
- 団塊ジュニアや高齢者の数には勝てない
- 自分たちが投票しても、社会は変わらない
そう思っているあなたへ。
ここで、デザイナーとして全く違う視点を提案させてください。
マーケティングの世界では、常識とされていることがあります。
- 数が多いもの = 「ありふれている」
- 数が少ないもの = 「希少価値(レアリティ)が高い」
少子化が進む日本において、皆さんの手元にある「若者世代の1票」は、数が少ないからこそ価値があるのです。
「でも、選挙は結局『数』で決まるでしょ?」
そう思いましたか?
実は、そこが一番の盲点です。 今の選挙は、昔からの固定票(組織票など)が拮抗し、「あと数%」の差で勝敗が決まることが多々あります。
その時、勝負を決めるのは誰か?
それは、しがらみのない「若者の票」です。 数は少なくても、シーソーの均衡を破る「最後の一押し(キャスティング・ボート)」を握っているのは、実はあなたたちなのです。
未来を見据える政治家が、喉から手が出るほど欲しがっている「激レアなプラチナチケット(決定権)」。それがあなたの1票の正体です。

2. 課題:なぜ、プラチナチケットは使われないのか?
それほど価値あるチケットなのに、なぜ若者は投票所に行きにくいのか。
世間では「若者の政治離れ」という言葉だけで片付けられがちですが、私はここに「デザインの敗北」があると感じています。
政治への入り口を見渡してみると、「使いやすさ」を無視した不親切なハードルだらけではないでしょうか。
- ❌ 文字だらけで読む気が失せる選挙公報
(情報の整理がされておらず、どこから読めばいいか分からない) - ❌ 全部同じに見えて、興味がそそられないポスター
(個性がなく、誰がなっても変わらないように見えてしまう) - ❌ 専門用語ばかりの政策
(生活とどう関係があるのか、翻訳されていない) - ❌ スマホで調べるのがとにかく面倒
(自治体の選挙情報サイトにたどり着くのさえ大変で、調べるだけで疲れてしまう)
つまり、若者が無関心なのではありません。
政治の側が若者に対して「使いやすい入り口」を用意できていないだけなのです。
どれだけ高機能なアプリでも、操作方法が分かりにくければ誰にもダウンロードされません。今の政治は、まさにその状態です。

3. 結論(政治家への提言):選ばれるための「デザイン力」
最後に、もしこれを読んでいる候補者や政治家の方がいたら、お伝えしたいことがあります。
かつては通用した「良い政策を作れば、自然と伝わる」という時代は、終わりつつあります。
デジタルネイティブであるZ世代は、日々スマホから流れる膨大な情報の中にいます。 その中で足を止めてもらうためには、以下の「デザインの力」が不可欠です。
- 翻訳する力
難しい政治用語を使わず、若者の日常言語に置き換える。 - 視線を合わせる力
演壇から叫ぶのではなく、同じ目線の高さで語りかける。 - 直感で伝える力
「読む」前に「一瞬で伝わる」ビジュアルと言葉を使う。
「何を言うか」と同じくらい、「どう伝えるか」にこだわってください。 そうすれば、若者たちの手にあるプラチナチケットは、あなたのための力強い1票に変わるはずです。

【主な出典・根拠データ】
- Z世代の定義
一般的に1990年代中盤から2010年代序盤に生まれた世代を指す。 ※2025年時点では、およそ13歳〜30歳前後が該当するため、記事内では「10代中盤〜30歳前後」と定義。 - 人口推計と若年層の比率
総務省統計局「人口推計」:少子高齢化により、若年層(10代〜20代)の人口比率は高齢者層(65歳以上)と比較して低い状態にある。これが「数が少ない」という認識の根拠となるが、マーケティング視点ではこの希少性が「LTV(生涯価値)の高さ」や「将来への投資価値」として再評価される。
投稿者プロフィール

- 代表
- 石川県出身。県立工業高校(デザイン学科)・デザイン専門学校を経て、金沢のデザイン事務所等で実績を積み2009年に独立。多くの広告や企業CIを手掛ける中、2000年頃より選挙広報の支援を開始。2022年5月に選挙専門のトーカク株式会社を設立し代表取締役に就任。写真撮影やドローン空撮が趣味
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